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夏目漱石の小説

※これはテスト投稿です



■青空文庫から『こころ』を一部抜粋
私は従妹(いとこ)を愛していないだけで、嫌ってはいなかったのですが、後から考えてみると、それを断ったのが私には多少の愉快になると思います。胡魔化 (ごまか)されるのはどっちにしても同じでしょうけれども、載(の)せられ方からいえば、従妹を貰(もら)わない方が、向うの思い通りにならないという点 から見て、少しは私の我(が)が通った事になるのですから。しかしそれはほとんど問題とするに足りない些細(ささい)な事柄です。ことに関係のないあなた にいわせたら、さぞ馬鹿気(ばかげ)た意地に見えるでしょう。

■青空文庫から『坊っちゃん』を一部抜粋
昔(むかし)小学校へ行く時分、浅井(あさい)の民(たみ)さんと云う子が同級生にあったが、この浅井のおやじがやはり、こんな色つやだった。浅井は百姓 (ひゃくしょう)だから、百姓になるとあんな顔になるかと清に聞いてみたら、そうじゃありません、あの人はうらなりの唐茄子(とうなす)ばかり食べるか ら、蒼くふくれるんですと教えてくれた。それ以来蒼くふくれた人を見れば必ずうらなりの唐茄子を食った酬(むく)いだと思う。この英語の教師もうらなりば かり食ってるに違(ちが)いない。もっともうらなりとは何の事か今もって知らない。清に聞いてみた事はあるが、清は笑って答えなかった
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